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『成瀬シリーズ』の何がすごいのか、やっぱりよくわからない

どんな話?ざっくりまとめ

成瀬あかり、中学2年生。ある日突然「この夏は西武百貨店に捧げる」と宣言して、毎日通い詰める——。
舞台は滋賀県大津市。彼女の“宣言”に振り回されつつも、なんだか影響されていく周囲の人々。
物語は特別な事件も起きず、静かに、でも確かに、日常の中で彼女が「天下を取りにいく」様子を描いていく短編集。

章ごとに完結する形式で、ユーモラスな語り口と、じんわり染みる余韻が特徴。
だけど――読んでみたぼくは、こう思いました。

で、何がそんなにすごかったんだっけ?

ここが気になった!3つのポイント

日常דちょっと変な宣言”のギャップ

成瀬は毎回、とにかく突飛なことを言い出します。
「西武百貨店に通う」「ラジオ体操を制覇する」「学校行事を完遂する」…などなど。
どれも地味といえば地味なのに、やたらと“天下を取る”みたいなスケール感で語るギャップがクセになる人も多いようです。

成瀬を見つめる“語り手”たちの立場

この作品、成瀬本人ではなく「彼女の周囲の人」が語り手。
クラスメイト、ラジオ体操仲間、文化祭メンバー…。
どの視点も、ちょっと他人事のように、でも少しずつ影響されていく様子が描かれていて、その変化に物語の味わいがあります。

地元愛に満ちたローカル描写

舞台は滋賀県大津市、西武百貨店や琵琶湖、地元ラジオ局などのディテールが丁寧に描かれています。
ご当地ネタが作品に“生活の質感”を与えていて、読んでいると地元民でなくとも、なんだか懐かしい気分になる構成です。

副音声レビュー:わかってるけど、できない話

正直に言います。
読み終えても「うおおおこれはすごい!」って感覚はなかったんです。
むしろ「なんでこんなに絶賛されてるの?」と、ちょっと困惑しました。

でもたぶん、それってぼくが“すごさ”の種類を勘違いしてたんだと思います。
この作品のすごさは、いわゆる“派手な展開”でも“泣ける感動”でもない。

「変な中学生の変な日常」に、ちょっとだけ希望を見出す。
そんな“かすかな光”に気づけるかどうか。それが試されてる気がするんですよね。

それでもなお、「ぼくには見えなかった」というのが正直なところ。
なんだろう…コーヒーの苦みをわかる日が来るように、いつかこの味がわかる日が来るかもしれない、そんな作品でした。

『成瀬シリーズ』が刺さるのはこんな人

  • 「話の展開」より「空気感」が大事な人
  • 中学生の“なんか眩しい”感じが好きな人
  • ローカル青春ものをじっくり味わいたい人

で、結局この本どうだった?

“すごさがわからなかった”という結論に落ち着いたぼくですが、それでも「読んで損した」とはまったく思っていません。

むしろ、よくわからないからこそ気になる。
何度も読んで、他の人の感想を読みあさってしまったし、「これが時代を代表する青春小説なのか…」と唸らされる読書体験でした。

もしかしたら、“すごさが伝わらないこと”そのものが、この作品の「すごさ」なのかもしれない。
そんなことを考えながら、成瀬あかりの“宣言”を、いまもなんとなく思い返してしまうんです。

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