こんにちは、パンチです。
最近、本屋さんをふらっと歩いてて、ふと思ったんですよ。
「このタイトル、略したくなるけど……無理じゃない?」
世の中には“略せるタイトル”と“略しちゃダメなタイトル”があるんです。
特にベストセラーって、タイトルからすでに世界観が完成してるものが多い。
・略すと伝わらない
・略すと雰囲気が台無し
・略すと別ジャンルになる
でも、それが逆にタイトルの完成度の高さを証明してたりするんですよね。
ということで今日のテーマは!
「略したら負け!略せない本のタイトル選手権 〜ベストセラー限定〜」です!
略そうとしたけどムリだった。
略したら別物になった。
だけど、読みたくなる気持ちは爆上がりした!
そんな略せないのに売れてる、魅力的すぎる本たちを紹介していきます!。
目次
『そして、バトンは渡された』瀬尾まいこ
略そうとすると? →「バト渡」……熱血少年・渡(ワタル)が主人公のバトル物に。
はい、完全に別作品誕生です。
これは、血のつながらない親たちの間をリレーのように渡されながら育ったひとりの少女の、静かで深くて、やさしさに満ちた物語です。
「バトン」って、“愛情”とか“信頼”とか、目に見えない想いを象徴するものなんですよね。
略しちゃうと、そのバトンの重みが完全に失われます。
むしろ略した瞬間に「えっ!? バトル!?」ってなってしまう罪深いタイトル。
ちなみに内容は、泣ける系とか感動系が好きな人にはドンピシャ。
静かなんだけど、心の奥にジワーッと残る。
本屋大賞を獲ったのも納得の一冊です。
『君の膵臓をたべたい』住野よる
略そうとすると? →「キミスイ」……卵の黄身だけを吸う妖怪、爆誕。
「キミスイ」って、最初に略した人ほんとすごいと思うんですよ。センスある。
でも冷静に考えてください。
「あ、昨日の夜さ〜、キミスイ観たんだよね〜」
って言われたとき、知らない人はたぶんこう思うんですよ。
「黄身だけ吸う妖怪の話……?」
全然ちがう!
内容は、余命を宣告された少女と、彼女の“秘密”を偶然知った少年の、切なくてあたたかい青春ストーリー。
つまり、“膵臓をたべたい”っていうちょっとショッキングな言葉の裏に、生きること・誰かを想うことがギュッと詰まってるんです。
そう、タイトルをちゃんとフルで読むからこそ、そこにこめられた意味が伝わるんです。
妖怪じゃないんです。命の物語なんです。
『流浪の月』凪良ゆう
略そうとすると? →「ルロ月」……なんか月額制の音楽サービスっぽい。
「ルロ月、今だけ3ヶ月無料で全話聴き放題!」みたいなね。
でも内容はぜんぜん軽くないです。過去の傷や罪、そして他者との関係と向き合う
めちゃくちゃ重くて繊細で、読むと脳が静かになる系の名作。
この作品に限っては、略したら風情ゼロになるので要注意。
『下町ロケット』池井戸潤
略そうとすると? →「下ロケ」……下町で行うロケっぽい。
はい、聞こえは完全にテレビ番組の収録現場です。
「さあ今回は“下ロケ”で、葛飾区の商店街からお届けしま〜す!」
「おっちゃんの焼きそば、うまっ!」
みたいな、ほっこりグルメ旅が始まりそう。
でも実際は、町工場がロケットの部品をめぐって巨大企業とガチバトルする話です。
夢、信念、技術力。
それを武器に立ち向かう、働く大人たちの熱い逆転劇。
略すとゆるい。でも読んだらアツい。
それが『下町ロケット』です。
『思考は現実化する』ナポレオン・ヒル
略すと →「思現」……能力バトル物のラスボスの能力。
「この“思現”で、世界は俺のものだ──!」
みたいな異能力感MAXの響き。
でも実際は、「強く思って行動すれば、人生は変わる」という超ポジティブな成功哲学。
略すと中二、読めば王道。
それが“思考は現実化する”。
『嫌われる勇気』岸見一郎、古賀史健
略そうとすると? →「嫌勇」……嫌われ者の勇者ストーリー?
「村人からも王様からも嫌われた……それでも俺は、魔王を倒す!」
みたいな、どこかの異世界で孤立する勇者の物語が始まりそう。
でも違います。
異世界も魔王も出てきません。
これは「他人にどう思われるか」で自分の行動を縛られないための本。
アドラー心理学をベースに、“自分の人生を生きる”勇気をくれる一冊です。
略すとファンタジー。
読めば、リアルが変わる本です。
おわりに:ベストセラーほど略しにくいタイトルをしている説
いや〜、まとめてみて思ったんですが……
略せないタイトルの本って、だいたい売れてます。
つまり、タイトルにちゃんと意味が込められてるってことなんですよね。
略したくなる名前もいいけど、「あえて略せない」っていうのも、
本を大事に扱ってる気がして、なんか好きです。
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